楽園を求めてタイランド 第1話
初訪タイ前日の夜
2017年6月某日(日曜日)
この日もーさんは浅草で古くからの友人と飲みながらタイでの目的を語りつつ、自らの目的の再確認を行っていた。
明日からのタイ旅行は、もーさんにとって初めての海外旅行であり、しかも変態ひとり旅である。
ここに至るまで入念な準備は行った。
パスポートの発行などの基本的なことからトラブルに巻き込まれないための方法を調べたり、万が一巻き込まれた時にどうするかなど色々と支度はしてきたつもりだ。
しかしながら現実では何が起こるか分からない。
初海外旅行である以上は尚更のこと旅の目的の確認に過ぎるということは無いだろう。
しかも1人旅である。
まず今回のミッションを至極簡単にまとめよう。
- タイで現地人ならびにタイで生計を立てているロシア人(ウクライナ人)と変態国際交流を行う。
我ながら頭の中は見事ピンク一色である。
強いて言えば変態国際交流で疲れた体はマッサージで癒そう程度である。
浅草の大衆感溢れる焼鳥屋でタイ旅行における変態旅程トークに花が咲かせるもーさんと友人。
ちなみにこの友人は別にタイマスターでも無ければ変態同志でも無い。
たまたま訪タイ前日に都合があったので前夜祭と称して飲んでいただけである。
ちなみにこの友人も「タイは興味無いけど劣化前のロシアンには興味あるな」なんて言っていた。
男なんて基本変態ばかりである。(※最近そうでもないのがいるけど、むしろそれはそれで変態である)
周囲にも会話は筒抜けだったと思うがあまり気にはしていなかった。
というか隣が若い女性客だった時に限ってむしろハッキリと聞こえるように会話した。
クレームになっても切り抜けられる程度には言葉を選んでいたし、万一食いついてくれば今夜ボーナスステージに突入する可能性だってある。
今までも酒の席で隣だった女性と何度かそういう会話をきっかけに親交を深めた経験がある。
大抵の場合はゴミを見るような目で見られることになるが、別に軽蔑されたところで失うものなど何もない。
さて初めてのタイ王国、変態遊びにはゴーゴーバー、バービア、テーメーカフェ、エロマッサージ、マッサージパーラー、置屋、BJバーといったスポットがある。
まず初日の予定はBJバーからのロシア置屋を目標とした。
翌日は帰国後に配る土産を買い漁りエロマッサージ、そして夜は初日のロシアが好調であれば再びロシアで不調であればテーメーカフェと予定。
3日目はマッサージパーラーからのバービア・ゴーゴーバーのハシゴ。
4日目の最終日は予備日として設定した。
友人との会話である程度旅の目的も改めて確認することが出来た。
ある程度は想定外のトラブルに見舞われるだろうという覚悟を決め、心の準備を整え前夜祭は幕を下ろすこととなった。
友人と別れたその夜は変タイ旅行の前哨戦としてデリろうかとも思ったが翌日は比較的早い便で成田を発たなければならないこともあり大人しく休むことにした。
夢と妄想に膨らんだその夜はベッドが心地よかった。
デリっちゃうか悩んだ末のベッドインゆえにドピュンしたい衝動に駆られたが翌日からの楽しみとして封印することにした。
そしてベッドでゴロゴロしているとそのまま睡魔に襲われ闇へと沈んでいく。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・アレ、目覚ましセットしたっけ?
は!
気が付くと既に外は明るかった。
今の時刻は一体!
慌てて時計を見ると8時になっていた!
フライトの時刻は10時、ここから成田空港まで最速で行って1時間かかる
これはマズイ!
もーさんは慌てて支度を整えることにした。
どうなるタイ旅行!